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2024.10.31
被災文化財救援フォーラム七尾2024開催(12月8日(日))
金沢大学資料館は,「被災文化財救援フォーラム七尾2024」を開催いたします。
今年の1月1日の地震と9月21日の豪雨により能登半島に甚大な被害がございました。そして多くの貴重な文化財にも深刻な被害が発生しております。このフォーラムは,この被災文化財を救援するために現状や課題を整理することを目的としております。このフォーラムの成果が,今後の被災文化財対応に少しでも参考となれば幸いです。
多くの皆様のご来場をお待ちしております。
フォーラム詳細
開催日 令和6年12月8日(日)
時 間 午後1時~午後5時
対 象 どなたでも
参加費 無料(事前申込不要) ※直接,会場へお越しください。
定 員 200名
※オンラインLive配信はありません。後日,アーカイブ配信を予定しております。
会 場 七尾サンライフプラザ(七尾市文化ホール)視聴覚室
(石川県七尾市本府中町ヲ部38番地,矢田郷地区コミュニティセンター2階)
駐車場 有,JR七尾駅より徒歩20分,タクシー約6分
※周辺道路は混雑が予想されます。来館の際は公共交通機関をご利用ください。
主 催 金沢大学資料館(事業名:能登半島地震被災文化財デジタルアーカイブ事業)
共 催 金沢大学能登里山里海未来創造センター
後 援 羽咋市歴史民俗資料館,七尾市教育委員会,中能登町ふるさと創修館,
宝達志水町埋蔵文化財センター,野々市市教育委員会,
公益財団法人石川県埋蔵文化財センター,石川県西田幾多郎記念哲学館,石川県立自然史資料館,
石川考古学研究会,金沢大学古代文明・文化資源学研究所
本フォーラムは,令和6年度文化庁文化芸術振興費補助金(Innovate MUSEUM事業)の一環として開催します。
「被災文化財救援フォーラム七尾2024」参加者アンケート |
プログラムの詳細は、チラシ↓ をご覧ください。
講演概要
講演1「七尾市における文化財の被災状況について」
北林 雅康 氏(七尾市教育委員会スポーツ・文化課文化財復旧保全対策室・主幹)
令和6年能登半島地震は,奥能登を中心に広範囲で甚大な被害があった。能登半島の付け根にある七尾市は震度6強の地震規模であった。道路,家屋,インフラをはじめ,多くの文化財も被災した。特に建造物の被害が大きく,今後,復旧まで多大な時間を要する。七尾市の文化財の被害状況と能登文化財保護連絡協議会の発災からの活動を通じて,「能登の文化財」の現況と課題を報告する。
講演2「能登半島地震における文化財防災センターの活動」
小谷 竜介 氏(独立行政法人国立文化財機構文化財防災センター・文化財防災統括リーダー)
令和6年能登半島地震への対応として,全文化財類型を対象に災害対応を行う文化財防災センターでは,動産文化財を対象とする文化財レスキュー事業ほか,多様な取り組みを行っている。本報告では,能登半島地震に対する当センターの活動を紹介し,文化財を災害から守る意義について考える。
講演3「令和2年7月豪雨における熊本県の文化財レスキューについて」
帆足 俊文 氏(熊本県教育庁教育総務局文化課・課長補佐)
熊本県は,平成28年熊本地震からの復旧過程の中,令和2年7月豪雨により被災し,人的被害やインフラの被害とともに,文化財も大きな被害を受けた。県は,発災直後に被害が大きな県南地域での文化財レスキューの実施を決定し,各市町村や関係機関等と連携して被災文化財の救出にあたった。
令和6年能登半島地震とその後の豪雨で被災し復旧にあたられている関係者の参考となることを期待して,熊本での取組を紹介する。
講演4「熊本地震による被災古墳復旧の現状と課題」
杉井 健 氏(熊本大学文学部歴史学科歴史資料学コース・教授)
今から8年前に発生した熊本地震では多くの文化財が被災しました。修復が完了した文化財も多くありますが,古墳はかなり難航しています。そうした被災古墳復旧の現状と課題を紹介し,今後何をする必要があるのかを考えます。能登半島地震で被災した文化財の復旧活動に少しでも参考になれば幸いです。